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遠距離恋愛 ~Bellina~



気持ちのはぐくみ方

仕事で忙しい中でしたが、イタリアでは友人達と合う時間も何とか作ることができました。


以前書いたことのある、アルベルト(仮名)の話です。下の3つの話の中で出てきました。
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愛を気づかせてくれる時間
それぞれの恋愛の形
大切なのは本人の気持ち


その日は、仕事を9時前に終えた。
本当はその日他の友人と会うはずであったけれど、お互いの連絡ミスであえなそうだった。
彼女はミラノから1時間ぐらいのところに住んでいるし、こんな夜遅くもう出てくることはできない。

もう遅いし・・・ホテルで1人でご飯を食べようかな。と思っていたところ電話が鳴った。

「今日は残念だったね・・・。今から会いにいけなくてごめんね。何か罪悪感を感じちゃう。」
『大丈夫。私もう疲れてるし。』

なんて話していると、つい長くなった。

「ねぇ、他の人には連絡した?みんなずっと連絡がないから大丈夫かって私に連絡してきてたよ。」
『そういえば、グラッツとかアルベルトとかメール来た。』

グラッツは、おしゃれなイタリアーノ。
でも何となく男を感じさせるし、パワーの無い今日はあまり2人で出かけたい気分じゃない。

『あー、アルベルト・・・連絡してみようかな。』

疲れているからとはいえ、ホテルで1人で食べるのは味気ない。
それから、すぐに電話をしてみた。
何か悪いかなーとは思ったけれど、正直にそれを伝えたら気持ちよく彼は言った。

”会えるなら何でも嬉しいよ。じゃ、何時ごろホテルに迎えに行けばいい?”

それから30分後にホテルに迎えに来てくれた。
キャンドルがともっているロマンティックなレストランを予約してくれていた。
疲れていた私は、急に出てきてもらって本当になんか悪いなぁ。
・・・と思ったけれど久しぶりに会ったアルベルトと色々語り合った。


『ねぇ、結局彼女とはどうなったの?一時一緒に住んでたんじゃないの?』

彼は言った。

「彼女とは、彼女が来る前に終わったんだよ。
彼女は、難しかった。
好きだったし大切に思ってたけれど彼女は普通じゃない。いつも泣いて、いつも僕を疑ってた。
国や文化が違ったからか何か分からないけど・・・続けられなかった。」


彼は、毎日最低一時間の電話を義務付けられていた。

一度携帯を家に忘れて会社に行ってしまい、家に戻ったら40件の着信があったそう。
他の人と会っているのか?とか留守電には色々なメッセージが入っていたよう。


それを聞いて彼は今まで以上に疲れてしまった。
週末は、彼が外出をするのを嫌った。
インターネットで何時間も話をすることを、彼女は好んだ。

それをしないと、他に誰もいないということを信じてもらえない。
それよりも説明をしても分かってくれない。
何を言っても信じてもらえない。

彼にとって寂しいことで、そして辛いことだった。

彼女は、アルベルトを縛って束縛をしてそれで彼を手に入れようとしていた。
そんなことをしなくても、アルベルトは彼女を大切に思っていたし大好きだった。

でも、結局あまりの感情や起伏の浮き沈みに彼はついていけなかった。

離れていて不安な気持ちは良くわかる。よく分かるけど・・・それは逆効果だった。


「ごめん。僕もう続けれない。」

彼女は言った。
”他に誰かいるのね!!私はあなたがいないと生きていけない。死んでやる。”

それを最後に彼女とは終わってしまったよう。

それを話すアルベルトの目は悲しんでいた。
by beautifulone | 2006-10-08 13:27 | 友人
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恋愛についての想い・・・

by beautifulone