結局、電話はしなかった。
Bijouxからはメールが来た。
自分の兄弟や両親のところにも、おかしなメールが来ていること。
とにかく、同じ人とか知らない人からメールが着たらすぐ削除してほしい。というようなことを長々と書いてきた。とにかくすごく申し訳なさそうにしていた。
実は、
『もし私が怒っているのを見て逆切れとかしてきたら・・・別れよう』
と本気で思っていた。
彼の本気度を測ろうとしていた訳ではないけれども・・・実際私はそう思っていた。
それからも電話はき続けた。
でも、まだ話せる気分ではなかった。そして夜にメールを送った。
『これは、ウィルスメールじゃないよ。絶対的に私に宛てて書いたもの。
この人が、私を傷つけようとしたなら成功。とても辛くて悲しい。
あなたのせいじゃないのは分かってるよ。
でも、もう二度とこんな悲しい思いはさせないで。』
しばらくして、電話が来た。いつもなら必ず留守電を残すBijouxが残さず切った。
それからすぐ、メールが来た。
『本当にいろいろ、ごめんね。今飛行機乗り換え中だけど話したいし・・・電話くれる?』
仕事中だったし電話はできなかった。
家に帰ってからも時差があるし。と思って、電話はできないでいた。
22:30 電話が鳴った。
あまり何も考えずに出た。
Bijouxだった。